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岡本喜八の抜擢は田中の要望によるものだったが、岡本自身UFOとの遭遇を常に夢見ているような性格だったという。岡本は映画の公開に併せて出版されたシナリオ本の序文で、倉本の脚本を「プレゼント」として喜んで受け取ったことを述懐している。しかし「脚本の改変一切不可」という倉本の要望には岡本も相当難色を示したという。岡本は倉本の脚本を「電話帳のように分厚く、世界各地でロケ撮影をしなきゃいけない、莫大な予算と労力がかかる脚本」であり、一時は映画よりもテレビドラマでやるべきと不平を洩らしたこともあった。しかし、倉本と協議した結果、米国大統領と国務長官が青い血の人間の処理を画策するホワイトハウスのシーンと、暴走族が特殊部隊に襲撃される北海道のシーン(このシーンは、倉本の暴走族への私怨だけで書かれたという)をカットすることで、岡本は映画を完成させる自信を得ることとなった。なお、一般には仲代達矢主演の第一部が岡本タッチであり、第二部の勝野洋と竹下景子のラブストーリーが倉本タッチと言われているが、むしろ後者の方に岡本タッチが如実に現われていると本人は語っている。
あらすじ
国営放送の報道部員・南は、京都で開催された国際科学者会議でUFOの実在を訴えた直後に失踪した兵藤博士の行方を追ううちに、データ復旧
にUFOが頻繁に現われ、それと遭遇した人間の血が青く変質する事実を知る。南はその事実を報道しようとするが、放送局に政府の圧力がかかって頓挫せざるを得なくなる。青い血の人間が世界中で急激に増加する事実を各国の政府が隠蔽する裏には、ある謀略が隠されていた。
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』で、使徒の波長パターンとして表示される「BLOOD TYPE:BLUE」が、『ブルークリスマス』の英語題名からの引用であることは有名な話である。監督の庵野秀明は岡本喜八の大ファンとして知られ、『激動の昭和史 沖縄決戦』(1971年)がLD化された際にはライナーノートを書いている。
竹下景子と田中邦衛は、この作品で初めて倉本聰の脚本作品に出演した。『北の国から』における兄と義妹の遠慮がちな関係は『ブルークリスマス』の兄妹像を彷彿とさせるものがある。一方、倉本ドラマにレギュラー出演している俳優では、中条静夫が『6羽のかもめ』と同じくテレビ局員の役で、『うちのホンカン』の大滝秀治はイメージを変えて謎めいた解説委員の役で出演している。なお『北の国から』において原田美枝子がUFOに吸い込まれる幻想シーンは、『ブルークリスマス』において竹下景子がUFOと遭遇するシーンと同じく光線だけでUFOを表現している。
多摩丘陵で静かに暮らしていたタヌキたち。しかし、高度経済成長の波に乗った人間は、多摩丘陵を切り開き、ニュータウン建設をはじめた。
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を懲らしめ、静かな生活を取り戻すため、タヌキたちは長く忘れられていた力「化学(ばけがく)」を駆使し、四国と佐渡から狸の長老を招いて人間への抵抗を行う。
抵抗の手段は、当初一部の過激派による開発業者のトラック等への妨害行為により人間の死亡者が出る等の打撃を与えるが、次第に不可思議な現象を目の当たりにさせることで人間の畏怖を引き出そうという方向に変化していく。
タヌキ達独自の年号を「ぽんぽこ○年」としている。これは昭和○年と同じである。
化学
字面は科学の分野の一つである化学(かがく)と同じであるが、こちらは人を化かす技のことであり、「ばけがく」と読ませる。ただし、科学の分野では科学と化学を区別するために後者を「ばけがく」という場合もあるので、少々ややこしい。
ここで語られる化学は人を脅かし、あるいは見誤らせる技術全般を指し看護師 求人
のより高度なものであるという。狐の使う術もこれに当たる。内容的には変身術が中心であるが、海坊主に化けたときには大水を出して陸の人をおぼれさせたりしているから、感覚全般を惑わすものであるらしい。映画中で演じられる様々な化かし方は、その大部分がきわめて伝統に則ったものである。また、雄の狸は陰嚢を百畳まで広げられるし、これを様々に変形させて非常に効果的に使用する。頭に葉を乗せることで変身するとの伝承があるが、これは初心者のすることである由。
他のジブリ作品と同様、声優を本業としていない俳優が多く起用されている。しかし、声優ではないが声の演技のプロである落語家や、ベテラン俳優が数多く参加しており、声の演技においては現在でも評価が高い。なお高畑は日本のアニメでは珍しいプレスコを好んで用いる。
他のジブリ作品と同様、声優を本業としていない監視カメラ
が多く起用されている。しかし、声優ではないが声の演技のプロである落語家や、ベテラン俳優が数多く参加しており、声の演技においては現在でも評価が高い。なお高畑は日本のアニメでは珍しいプレスコを好んで用いる。
『断腸亭日乗』によれば、1936年3月から向島・玉の井にある銘酒屋街(私娼窟)の探訪が始まり、4月22日に随筆『寺じまの記』が書かれた。舞台となった玉の井は、1918、19年(大正7、8年)から関東大震災の後にかけて、浅草にあった銘酒屋街(私娼窟)が移転してきたもので、後の東武伊勢崎線東向島駅(旧名・玉ノ井駅)付近である。
荷風がこの界隈にどんどん興味を持ちだし、日記には精密な地図さえ描かれる。9月7日にはヒロインのモデルとおぼしき女性の出会いが記され、しばらくこの女のもとに通った。9月20日に「この町を背景となす小説の腹案漸く成るを得たり。」との記事があり、翌21日の起草後も、荷風は連日のように玉の井に通った。脱稿は10月25日。作者自身が舞台となった玉の井にかなりの思い入れを持っていることが判る。11月に「作後贅言」を脱稿。
翌1937年(昭和12年)に私家版として発表(荷風が撮影した玉の井のスナップ写真が掲載されている)。同年、木村荘八の挿絵とともに東京朝日新聞に連載された後、岩波書店から単行本が刊行された。
登場人物
大江匡:50代後半の小説家(文中では「わたくし」)。カフェー通いを新聞・雑誌で攻撃されたことがあり新聞記者を憎んでいる。水商売の女を家庭に入れようとして失敗したことがある。小説の想を練るため、また隣家のラジオの音がうるさいため玉の井通いを始める。
お雪:玉の井の私娼、26歳。以前は宇都宮で芸者をしていた。純朴な性質の女。小説家・大江匡は小説『失踪』の腹案を練る。51歳で退職した英語教員が退職金を持って失踪し、カフェー勤めの女の元に身を寄せる、という筋書きで、主人公が身を隠す場所を向島あたりに設定し、6月末のある夕方、玉の井付近を散策する。急に大粒の雨が降り出し、大江が傘を広げると、浴衣姿の女が傘に入ってきた。大江は女(お雪)に誘われるまま、部屋に上がる。
大江はお雪のもとに度々通い、なじみを重ねる。お雪は大江のことを秘密出版に関わる男と誤解しているらしい。ある日、借金がなくなったら「おかみさん」にしてほしいとお雪は言い出す。お雪を幸福な家庭の人にするのは自分ではない、と大江は考える。9月の末、お雪が入院したことを聞く。10月になると大江が玉の井通いをすることもなくなった。
文末の「作後贅言」の章は(上記のストーリーとは関係なく)、荷風の亡友の思い出とともに世相の変遷、銀座のカフェー風俗などが綴られている。
木村荘八による詩情あふれた挿絵も、この作品の評価を高めた一因、という意見が多い。木村荘八は、挿絵の担当が決まると連日のように玉の井界隈に通い、荷風の注文通りの作品を仕上げた。荷風の文と荘八の絵のコンビネーションを「義太夫における太夫と三味線引き」に例える意見もある。岩波文庫本には挿絵が全て復刻されている。